この本を読むだけで、3桁×3桁の計算やある数字の平方根を求める、さらには年月日を聞いただけで曜日が分かるようになる! ……ほど僕の頭は良くない、残念ながら。
 一朝一夕では身につきそうにはないけれど、ここに書かれている暗算テクニックは、練習すれば自分でもできそうだと思わせてくれるもので、しかも学校では教わっていないものだったので「そうなんだー」がたくさんあった。
 暗算テクニックの基礎中の基礎、四則演算の例えば足し算について、16+75を計算するときに左から計算しなさいとあった。これはつまり、6+5=11 で一の位は1 、1 + 1 + 7 = 9 で十の位は9 、答えは91だ! という計算するのではなく、16+70=86、86+5=91と計算したほうが速い、なぜなら数字は左から右に読むからだ(16は「じゅうろく」と読むもので「ろくとじゅう」なんて右から認識する人はまずいませんよね)。 
 ほかの四則演算についても同じように左から右に計算していくことが速く暗算するコツの基礎だと書いてあったが、僕はこの本を読む前から自然にできていた。学校で教わった覚えはないが、算盤を習っていたので知らず知らずのうちに身についていたのだ。算盤ってすげー! と謎の感動をした。
 応用編の高度な暗算は練習なしにはできないが、学校で教えてくれるよりも少し上のレベル、2桁の2乗の暗算なんかはパパッと言えるようになったので、いつの日かこれでドヤ顔できる日が来るかもしれない。